小榊の散策 (1) 木鉢の史跡・風景  長崎市木鉢町

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小榊の散策 (1) 木鉢の史跡・風景  長崎市木鉢町

2007学さるくの江越弘人先生作成資料「女神大橋から四郎ケ島台場跡」などによる説明は次のとおり。

写真  1〜    1 女神大橋
長崎市民が永年待望していた全長1289mの女神大橋が完成したのは、平成17年12月11日である。平成22年度には、高速道路の長崎インターと繋がる予定である。橋の上から素晴しい眺望を楽しむ人々で賑わっている。

写真  3〜    2 神崎台場跡・神崎神社
幕府は、長崎港の一番狭くなった港口の防衛に最も心を使い、女神側には、女神の古台場・新台場、魚見岳の増台場3ヶ所と併せて5ヶ所33挺の石火矢で守った。それに対し神崎側は、古台場・新台場・増台場の3ヶ所8挺であった。
女神大橋を降りて後戻るように下って行くと、左に天門峰への登り口、右へ行くと神崎台場跡へと進む。整備された歩道の岩盤地帯を越えると神崎神社の奥の院である。ここから少し下ると広場に出る。石祠や石仏が建っている。ここが新規御台場跡で、フェートン号事件後の文化5年(1808)に設けられた。新規御台場から12mほど岬の先端に行った所が一の増台場で、文化7年(1810)に設けられた。
また、新規御台場へ戻って右の石段を下ると神崎神社へと行く。左の薮の中の細い急な道を下るとやがて右手に平地らしき所がある。ここが煙硝蔵跡で、建物は残っていないが『従是神﨑御焔硝蔵掛并常住小屋境内』と刻んだ石柱が1本は倒れ、1本は傾いて立っている。ここからさらに下ると三の増台場跡があり、さらに下って石油タンクがある所に出る。
このタンクの東側海岸が古台場跡で、当時の石垣が残っている。三の増台場と煙硝蔵跡の中間から東へ平行に戻るように進むとすぐ平地に出る。ここも台場跡と思えるが記録に出ていないので単に平地としておく。ここからさらに東、港口へ行くとニの増台場跡がある。ここを抜けると神社へ下る石段と合流する。

写真  7〜    3 天門峰
『長崎郷土史』に天門峯と書き、「シラト」とルビを振っている。また「一名を白崎と云い唐人は観音山と云えり。…往昔港内往復の船は必ず櫓を止めて遥拝し、唐船は入港の際金鼓を鳴らして礼をなし、通船するを例とせり。山角南に突出せるを神崎鼻と云い、今税関見張所あり。山下を男神と称し対岸女神と相応ず。…」と書いている。
166mの山頂に登ると、今渡ってきた女神大橋を眼下におさめ、長崎港内外の景色が素晴らしい。山頂の大石に文字が彫りこまれ「地理局測点 明治九年四月」とある。記録によると明治9年4月から6月にかけて長崎港をめぐる29箇所を測定し、24箇所に測点石を、12箇所に測標(これは木標の意味か)を設置したとある。岩に刻んだ天門峰の測点は、その1つかも知れない。
測点は、他に対岸の魚見岳頂上近くに標石が立っていることを橋本氏が発見している。いずれにしても、日本近代測量最初の頃の貴重な記念碑であることには間違いない。

写真 11〜    4 木鉢浦
奥深い入江になっており、嵐の時に避難泊まりになっていた。寛政10年(1798)にエリザ号が暴風で沈没し、防州櫛ヶ浜の村井喜右衛門が智恵を凝らして引き上げたのも、享和元年(1801)にアンボン(アンボイナ)の船(実はポルトガル船)が五島に漂着し、曳航されて停泊したのもこの木鉢浦であった。
なお、海岸には火薬庫(土生田煙硝蔵)や石銭番所が置かれていた。

写真 13〜    5 木鉢教会
明治43年(1910)に網場の脇に巡回教会が造られ、昭和13年に現在地に神ノ島教会の巡回教会として設立され、昭和37年に独立した。昭和56年に新築され、白い近代的な教会が丘の上に立っている。

写真 15〜    6 長崎要塞第一地帯標
1−D 西泊中学校裏のピーク (確認 長崎要塞第一地帯標 第十四号) 木鉢側から西泊中学校のグランドへ石段を上がり、校舎左脇の山道へ入り5分ほど登った小高いピークにある。
1−E 帆掛山の山頂直下 (確認 長崎要塞第一地帯標 第十五号) 尾根道を北に向けて急な登りが10分ほど続き、帆掛山(植林地となり地元で「ヒノキ山」とも言う)三角点172.2mに着くすぐ手前、竹林内平地の溜穴の傍らに建つ。

写真 19〜    7 長崎市西工場
昭和54年供用開始。焼却炉(処理能力2,000t/日)2基、水管ボイラ(蒸気発生量最大30t/h)2基、蒸気タービン発電機(連続最大出力2,000kW)1基を有し、長崎市で1年間に発生する可燃ごみの約4割、78,000t を処理している。
ごみ焼却の際に発生する熱を利用し、蒸気タービンによる発電、浴場、温水プールへの熱源供給(蒸気)などエネルギーの転換利用を行っている。