網代の漣痕 対馬市上対馬町網代
「網代の漣痕」は比田勝港入口の南海岸にあり、比田勝町の中心通りを行き、比田勝川河口の公園角から右折して、比田勝ベイセブンブリッジの大橋を渡り網代漁港へ向かう。
網代漁港の前に轟島を繋いだ防波堤があり、この付け根の裏側海岸部に「網代の漣痕」が広がる。堆積構造の「流痕」との見方もあり、今後の検討を要すると言われている(厳原町誌第4編文化財1173頁)。
現地説明板は次のとおり。
町指定天然記念物 網代の漣痕
1 指定年月日 昭和49年2月1日 指定第5号
2 指 定 地 上対馬町大字網代字吉野□392番地(山林413㎡)
3 説 明
対馬の地質は主に、黒灰色をした泥岩と砂岩の互層よりなり、約3000万年前に堆積した地層で、対州層群とよばれる。
他の多くの場所でも砂岩の上面が漣痕が、また下面には流痕がある。
この漣痕は水流の作用により砂層の表面に形成された水流漣痕とよばれるもので、地層が堆積したあとの水の流れの方向(古流向)を知るうえで、学術的に貴重な資料である。
この漣痕があらわれている地層は、高さ10m〜15mで、約30度の傾斜をなし、延長約140mにわたる。きわめて広大で、美しく、景勝地として町民に親しまれている。
昭和57年2月1日 上対馬町教育委員会