壱岐産ステゴドン象化石  壱岐市郷ノ浦町・壱岐郷土館

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壱岐産ステゴドン象化石  壱岐市郷ノ浦町・壱岐郷土館

郷ノ浦港から町の中心通りを北西の「鬼の足音」方面へ向かう。壱岐市役所郷ノ浦庁舎への交差点も曲がらず、そのまま行くとすぐ左方に「壱岐郷土館」と「壱岐文化ホール」の大きな建物が見える。

ステゴドン(旧象)化石産出地は、勝本町立石西触の通称「六郎瀬鼻」と呼ばれる海岸。湯本温泉の国民宿舎「壱岐島荘」の真北700mにあたる。
昭和46年、流紋岩が露出した海食崖で、ステゴドン象の化石が発見された。この象は1,200万年前から200万年前にアジア大陸に生息した象の先祖で、壱岐が大陸と地続きだった頃に渡ってきたものと考えられている。

化石は壱岐郷土館に展示されており、庭にはステゴドン象の実物大復元模型があった。
長崎県HP「長崎県の文化財」による説明は次のとおり。

壱岐産ステゴドン象化石  県指定天然記念物

指定年月日 昭和52年5月4日 所在地 壱岐郡郷ノ浦町本村触字平田445・壱岐郷土館
所有者 郷ノ浦町
昭和46年1月7日、勝本町湯ノ本浦西方六郎瀬鼻の海食崖に露出する地層から田島俊彦氏(当時長崎市茂木中学校教諭)が象化石を発見した。その後の本格的発掘調査により、臼歯の一部、門歯(いわゆる象牙、大小あり、2頭分と思われる)の他、多数の骨片
を掘り出し、ステゴドン象化石であることが確認された。発掘した化石標本(約20個)は、郷ノ浦町壱岐郷土館に収蔵されている。
ステゴドンは、長鼻目、ステゴドン科に属する大型の旧象であり、屋根型の稜が列をなす臼歯が特徴である。壱岐産のステゴドンの右上顎の大臼歯の特徴は、日本産のアカシゾウやトウヨウゾウとは区別され、中国北部の楡社統(鮮新世中期)の旧象に類似する点が多い。