本河内低部(水道)堰堤放水路橋 長崎市本河内
JR長崎駅前から「蛍茶屋」行き電車、または国道34号線により諏訪神社前馬町交差点を通って「蛍茶屋」まで行く。電停左の道へ入ると本河内低部(水道)堰堤下へ出るが、放水路橋は堰堤上にあり近寄れない。
国道をそのまま進み、一方通行で別々となっている高架道の登り車線と下り車線が合い右折できるところから下り車線へ入ると、右方にすぐ堰堤上の放水路橋入口門があるが、施錠している。適当な所に車を停め、車の通行に気をつけながら、現地へ歩いて行くしかない。
土木学会編「日本の近代土木遺産(現存する重要な土木構造物2000選)」の中より、九州での河川、道路を主とする公共的な土木施設を紹介した社団法人九州建設弘済会HP「土木遺産 in九州」長崎県の中の説明は次のとおり。
本河内低部(水道)堰堤放水路橋 長崎県長崎市本河内 〔橋 梁〕
日本初のRC橋。スパンドレル部に三角飾りあり。
所在地・完成年等
●所在地:長崎県長崎市本河内
●完成年:1903年(明治36年)
●設計者:吉永長策
●施工者:不明
●管理者:長崎市水道局
●文化財指定等:
施設の形式・諸元
●橋長:12.5m
●径間:12.5m(A)
●形式:RC充腹アーチ(メラン式)
遺産の説明(社会的背景・歴史的・文化的価値など)
本河内低部(水道)堰堤に架かる放水路橋は、長さ12.5m、RC充腹形式の日本初のRC橋です。スパンドレル部には、三角飾りがあり、放水路の水階段が非常に美しい水景観をつくっています。
交通アクセス 長崎駅前から「蛍茶屋(ほたるじゃや)」行き、路面電車「蛍茶屋」下車徒歩約15分
(参 考)
プレストレスト・コンクリート橋 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
プレストレスト・コンクリート橋とは、プレストレスト・コンクリート(PC)を使用した橋梁のことをいう。プレストレス・コンクリート橋では、PC鋼材を使って、通常の鉄筋コンクリートに比べて強い荷重に対抗する事ができる。これによって鉄筋コンクリートよりも、長い支間長(スパン)を可能にするものである。
鉄筋コンクリート橋よりも、単位あたりのコストがかかる。 プレストレス・コンクリート橋でも鉄筋コンクリートと、ほぼ同等の鉄筋が必要であり、鉄筋コンクリートにPC鋼材が加えられていると言える。また、鉄筋コンクリートに比べ高強度のコンクリートが使用されるのが一般的である。
PCによって建設された橋梁をPC橋と呼び、国内の新設コンクリート橋のほとんどがこのタイプによる。ただし、製作メーカーは限られる。社団法人プレストレスト・コンクリート建設業協会を参考のこと。
なお鉄筋コンクリートのことをRCと呼ぶ。鉄筋コンクリートのみの橋梁をRC橋と言う。またRC橋を、少数のPC鋼材で補強した橋梁をPRC橋と呼ぶ。