朝鮮井戸  平戸市大島村的山戸田

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朝鮮井戸  平戸市大島村的山戸田

平戸港から北に浮かぶ大島へ市営フェリーで渡る。町の中心地神浦港の次に大島の西の港である的山港へ入港する。
朝鮮井戸はフェリー発着場から的山湾沿いに西へ行くと、すぐ海岸際にある。
現地説明板は次のとおり。

遣明使船寄港の地 朝鮮井戸と的山湾
大島村指定史跡  朝鮮井戸  昭和61年3月指定

この井戸は、近くから黒曜石等が発見されていることや上部水路の状況から、縄文、弥生時代からの水系とみられている。地層の傾斜が海水の浸入を防ぎ、水質も良く水量も豊かである。
天然の良港的山湾とこの井戸の存在は、古くから多くの船団に知られ、大陸に渡る船団の寄港や貿易の中継地として海上交通の要衝をなしている。
遣随使船、遣唐使船寄港の口伝のほか、足利時代の享徳2年には遣明使船8艘が半年間にわたって風待ちのため滞在し、天文8年にも遣明使船3艘が寄港している。
また、応仁元年には豪族大島氏も自ら朝鮮使船を仕立て、大陸貿易を始めている。
一方、大陸沿岸を襲った倭寇の中継地だった時期もあるとみられ、対岸の高峰山の下には「海賊が浦」という地名も残っている。
井戸付近の海岸からは宋、元、明、清にわたる中国陶磁器片も確認され、大陸貿易の中継地であったことを物語っている。
遣明使船寄港の記念すべき地である。
平成8年11月  大島村教育委員会