串ノ浜岩脈 佐世保市黒島町
佐世保市黒島は、相浦港の西方12kmの沖合いにある島。黒島旅客船で渡り、黒島港から島の西方、女瀬ノ鼻に向かう。案内標識により進み、串ノ浜まで車道を下り、海岸へ歩いて行くと岩脈が見られる。
長崎県HP「長崎県の文化財」による説明は次のとおり。
串ノ浜岩脈 県指定天然記念物
指定年月日 平成10年2月18日 所在地 佐世保市黒島町5242番地の地先
管理責任者 佐世保市
黒島の西端の海岸部に位置し、干潮時に砂及び粘板岩の広い波食台(はしょくだい)が現れ、この地層に縦に貫通入した玄武岩の岩脈がみられる。この岩脈は3本あり、東列は幅平均約2m、全長約120mで崩壊崖から現れ、走向はN34°Wを示す。中央列は最大幅2m、長さ55mであり、東列とほぼ並行している。西列はN10°Wの方向に、最大幅1.5m、長さは100mに及ぶが、一部は崩落岩石が被覆して見えなくなる。
岩脈はすでに固結している岩盤の割れ目に、後から溶岩が貫入して固まったものである。岩脈となる岩石は、主に安山岩や玄武岩のような火山岩が普通であり、周囲の岩石より硬いために浸食されずに残って突出することが多い。
県の天然記念物として指定されている他の岩脈と比較しても、串ノ浜の岩脈は最大級であり、保存状態も良好である。