諏訪神社にある福田清人句碑の「岬道」は
諏訪神社の拝殿右奥となる斎館諏訪館(諏訪荘を移設復元した建物)の前に、「岬道」と歌った土井首ゆかりの文学者、福田清人氏の句碑がある。
”岬道 おくんち詣での 思い出も”
この碑にある「岬道」や、作品「岬の少年たち」などの「岬」とは、氏が少年時代を過ごした長崎半島のまだ中間「土井首」の地の思い出をいっており、「みさき道」の厳密な意味の「みさき(御崎)」とはならないようである。
句碑左下の建立説明碑文は次のとおり。建立年月は書かれていない。
福田清人は農と陶の里長崎県波佐見に生まれたが、長崎の港を抱く岬、土井首磯道に少年の日を過した。岬をめぐる長崎一帯の風土と歴史は、深く心に刻まれて、文学の原郷となり、「岬の少年たち」「春の目玉」「天正少年使節」など国の内外に顕彰された数々の名作を生んだ。…
俳句をたしなみ主宰する無月句会が発起して、郷土の先人、向井去来の句碑を諏訪神社境内に建てたゆかりもあって、同神社の厚意により、その文学を偲ぶ碑を建て、半世紀を越える文業を讃えるものである。
社団法人 日本児童文芸家協会 理事長 西沢正太郎
なお、福田清人氏は土井首で育った思い出を「春の目玉」という作品として出版、国際的な児童文学作品に贈られるアンデルセン賞を受賞している。他に「秋の目玉」という作品もある。