富江溶岩トンネル「井坑」(いあな)  五島市富江町岳

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

イメージ 7

イメージ 8

富江溶岩トンネル「井坑」(いあな)  五島市富江町岳

福江港ターミナルから県道49号福江富江線により富江町へ向かう。町の中心から県道は右方の西へ曲がり玉の浦町方面へ行く県道384号線となる。曲がってすぐ五島市富江支所があり、その先が富江小学校正門である。
只狩山展望所へは、小学校のすぐ先に案内標識があり、左方の道を上って行く。富江溶岩トンネル「井坑」は、この道へ入って展望台登り口の分岐からまっすぐ海岸の方へ進むと、道路右脇に案内板と駐車広場がある。

井坑は現在、落石の危険があるため、周りはフェンスを張って立入禁止となっているので入口のみ写した。
長崎県HP「長崎県の文化財」及び五島市観光協会HP「五島市観光情報サイト 五島」による説明は次のとおり。

富江溶岩トンネル「井坑」(いあな)  県指定天然記念物

指定年月日 昭和32年3月8日 所在地 南松浦郡富江町岳郷 管理責任者 富江町
富江半島は、天保海岸や番所山の基盤岩の丘陵を除いて、標高40m以下の起伏に乏しい溶岩台地となっている。台地の上の只狩山(84m)は小さな噴石丘で、火山弾を含む岩滓層で構成され、火口は南に向けて開口する。この富江溶岩台地にはいくつかの溶岩トンネルがあり、最も大きい井坑が指定を受けている。
井坑の入口は大きく開き、幅6.5m、高さは3.5mある。井坑の入口附近の地表は約40m間が陥没して、トンネルの天井が崩落しているが、その先は再び全長85mの通り抜けの可能なトンネルに連続する。トンネルはゆるやかに屈曲しながらほぼ南に向けて徐々に下がるが、延長およそ400m地点で天井まで満水状態となり、先が不明となる。先端にたまる水には海水が混じる。
溶岩トンネル・井穴  ○福江港から車約30分

表面の溶岩が冷え、内部の溶岩が流れ去った後にできたトンネル。「岩の穴」がイワンアナとなまり、更にイアナに転訛したと思われる。富江熔岩台地(只狩山84m)には、いくつかの井穴が確認されているが、最大のものが県の文化財に指定された。入口は幅6.5m、高さ3.5mのアーチ状になっている。
延長約400m地点で水没し、先は不明。洞穴内の水は淡水に近い海水で、海の干満の水位と時間差があることから、奥は海とつながっていると考えられる。洞穴内には、学術的にも珍しい盲目魚「ドウクツミミズハゼ」が生息している。体長6cm内外で、鱗はなく、魚体は白色ですき透っている。眼は全く退化し皮下に埋設してケシ粒くらいの痕跡がある。生きたまま観察できるケースは世界的にも珍しい。
現在は落石のため進入禁止となっている。