下柏の大柏(イブキ) 愛媛県四国中央市下柏町
国指定文化財等データベースによる解説は、次のとおり。愛媛県の文化財には解説なし。現地説明板を載せる。伊予三島の国道11号バイパス通りを進むと、右手に見える。
名称: 下柏の大柏(イブキ)
ふりがな: しもかしわのたいはく(いぶき)
種別1: 天然記念物
指定年月日: 1924.12.09(大正13.12.09)
指定基準: (一)名木、巨樹、老樹、畸形木、栽培植物の原木、並木、社叢
所在都道府県: 愛媛県
所在地(市区町村): 四国中央市下柏町
解説文:
天然紀念物調査報告(植物之部)第六輯 八頁 參照 天然紀念物解説 一八一頁 いぶき Juniperus chinensis h. ノ一大巨樹ニシテ地上三尺ノ高サニ於テ幹ニ一大瘤アリ瘤ノ直下(地上三尺)ノ幹圍二丈七尺瘤ノ直上部(地上七尺)ノ幹圍二丈一尺アリ
(現地説明板)
イブキは福島県以南に自生するヒノキ科の常緑樹で成長が遅く、このような大樹になることはきわめてまれである。
樹高約15m、根の回り14.3m、目通り(目の高さ)8.34m
主幹は約30度ほどかたむいているが、地上約4mで枝を四方へ出す。枝張りは東西22.3m、東北15.3mで東南の枝が最も長い。
主幹の東側に高さ1.4mの空洞があり、内に天明3年(1783)の地蔵菩薩が安置され昔から信仰されている。
この木は風の強い平地に独立し、1200年以上の長寿を保っていることは、まさに奇蹟に近いことであり、柏村の村名もこの木に由来する。大正13年、国の天然記念物に指定され、以来松柏村では天然記念物保存のため特別基金を設け、この保存育成に努めてきた。
伊予三島市富郷町藤原にも県指定イブキの大樹(目通り9.2m)がある。
昭和63年2月 伊予三島市教育委員会