長崎名勝図絵の風景 4 大 光 寺
「長崎名勝図絵」は、長崎奉行筒井和泉守政憲の命を承け、当時長崎聖堂助教で儒者であった、西疇 饒田喩義強明が、野口文龍渕蔵の協力を得て編述し、これに画家の竹雲 打橋喜驚惟敬の精緻な挿絵を加え、完成したもので、執筆は文化、文政年間(1804−1829)であったと思われる。平易に読める文体に書き改めた詳訳が、丹羽漢吉先生の訳著によって、長崎文献社から長崎文献叢書第一集・第三巻「長崎名勝図絵」として、昭和49年(1972)2月発行されている。(発刊序から)
本ブログ「長崎名勝図絵の風景」は、主な図絵について現今の写真と対比させる試み。デフォルメされた図絵が多く、現在ではそのとおりの風景はほとんど写せない。おおかたがわかる程度の写真として撮影している。解説は詳しく引用できないので、図書を参照していただきたい。
長崎名勝図絵 巻之二上 南邊之部
90 大谷山大光寺 (文献叢書 48頁 所在地 長崎市鍛冶屋町)
大音寺の左にある。旧は第七橋〔芊原(すすきはら)橋〕の東、中紺屋町の上(かみ)にあった。慶長19年(1614)僧慶了が西本願寺の末寺となって創建。…万治3年(1660)今籠町の現在地に移建。境内5,978坪。本堂前に数株の桜樹があり、枝ぶりも美事で、花時には見物に来る者が多い。…