真木大堂  豊後高田市田染真木

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真木大堂  豊後高田市田染真木

熊野磨崖物入口から豊後高田市への県道34号の方へ向かう。県道と合流する中間くらい、田染真木の車道沿いに「真木大堂」があった。
真木大堂公式HPによる説明は、次のとおり。大威徳明王像は、道路上の案内板掲載写真から。

真木大堂について
六郷満山65ヶ寺のうち本山(もとやま)本寺として36坊の霊場を有した最大の寺院であった真木大堂…。現在、真木大堂の名で知られる馬城山伝乗寺(まきさんでんじょうじ)跡は、大分県豊後高田市田染真木にあり、江戸時代の建物である本堂とは別に、昭和30年代に新造された収蔵庫内に阿弥陀如来座像をはじめ、大威徳明王像、不動明王像、二童子立像、四天王立像の計9躯の平安仏を伝えています。
奈良時代元正天皇の養老年間に仁聞菩薩の開基で悲陀の匠が建立したと伝えられていますが、仏像の作風からみて平安時代の建立で往時は広大な境内の中に七堂伽藍を備えて隆盛を誇った大寺院でありました。約700年前に火災のため焼失してしまったが、現存する9躯の仏像は当時の人々の厚い信仰と守護のもとに難を免れて今日に至っています。
現在の真木大堂は伝乗寺の各寺坊が衰退したので本尊をこの一堂に集めたものです。

大威徳明王像
国指定重要文化財 昭和25年8月29日
製作時期 平安時代後期
材 質 彩色・樟材寄木造(手足は榧材)
像 高 165.3cm
総 高 252.0cm
六面六臂六足で、火焔光背を負い水牛に騎乗し、六足の左第一足を曲げて牛の背に置く形姿が京都・東寺の五大尊の中の大威徳明王像の系統に属する。頭・体部の根幹部を樟の一材から刻み,後頭部と背面部より内刳りを施して各々蓋板を矧ぎ、頭頂の三面、六臂、六足を矧ぎ寄せるが、頭頂の三面と左第一足を樟材で寄せる以外、他の部分は榧材でつくる。水牛は樟材を使い、胴部を背中から左右二材矧ぎして内刳りし、頭部、両角、胸前部、臂部、両足などを寄せる。
全体を錆漆地に彩色するが、光背や台座と共に後補である。異形の姿勢ながら、おだやかな肉づけをもつ格調高い忿怒相や、のびやかに整った六臂の構成、まとまりの良い六足、簡潔で写実的な牛座などには、動勢をおさえた穏雅な彫技が認められる。九州に残る密教彫刻の大作として注目すべき存在である。