長崎外の幕末・明治期古写真考 目録番号: 512 神戸海岸通り(1)
HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。長崎以外の気付いた作品も取り上げる。
目録番号: 512 神戸海岸通り(1)
〔画像解説〕
詳細位置不明。幅広い道路に沿って立ち並ぶ多数の洋風建築と、路上の人力車が写し出されている。
〔画像解説〕 超高精細画像 和文タイトル:神戸海岸通り:神戸外国人居留地海岸通
明治中期の居留地海岸通を、西端から東へ向かって撮影。右手へ行くとメリケン波止場。左から、2番イギリス系の香港上海銀行(Hongkong and Shanghai Banking Corporation)、3番アメリカ系のスミス・ベーカー商会(Smith,Baker&Co.)、5番ドイツ・イタリア・ロシアの各領事館、6番仏国郵船会社(Compagnie des Messageries Maritimes)と続く。早くから商館・銀行・領事館などが建ち並んだ居留地海岸通の賑わいぶりがしのばれる。右手海岸のプロムナードでは、夕方になると外国人たちが気ままに散歩を楽しんだ。「ポルトガルの素人楽団が美しい旋律を奏でるなかを、華やかで魅惑的な衣裳の淑女たちがそぞろ歩く夕暮れの海岸通は、まるで西洋の名画のようだった」という。中央のガス灯は赤い色で着色されているが、本当は緑色。人力車夫の出で立ちも興味深い。この構図の写真をよく目にするのは、居留地が最も美しく映える風景だからであろう。
目録番号:4091 神戸居留地海岸通り(1)
〔画像解説〕
明治中頃の居留地海岸通(現中央区)を、西端から東へ向かって撮影。左から、2番の香港上海銀行 (The Hong Kong and Shanghai Banking Corporation)をはじめ、商館・銀行・領事館などが建ち並び、当時のにぎわいぶりがしのばれる。右手海岸には、外国人が散歩を楽しんだプロムナードが見える。
■ 確認結果
目録番号: 512「神戸海岸通り(1)」は、「詳細位置不明」としながら、超高精細画像があり「和文タイトル: 神戸海岸通り:神戸外国人居留地海岸通」とし、撮影場所を画像解説している。
次の目録番号:4091「神戸居留地海岸通り(1)」は、同じ写真。画像解説に「明治中頃の居留地海岸通(現中央区)を、西端から東へ向かって撮影。…」とある。