有田町に残るアーチ石橋 西松浦郡有田町
佐賀県西松浦郡有田町に残るアーチ石橋は、5橋である。西光寺前の橋、三空庵前の橋、篠原邸前の橋は、有田町商店街の本通り裏の川に架かる。
トンベイ塀通りを歩くが、西光寺前の橋は、河川改修から川筋が変り、陸に上がった格好になっている。為朝橋は、有田ダム下の中流に離れてあり、札ノ辻交差点からダム道へ入る。西有田の黒岩橋は龍門ダムの入口の少し先である。
HP「長崎県の石橋を訪ねて」による説明は次のとおり。
写真 1 第 116 番 西光寺前の橋 有田町大樽
大正8年8月 長さ 約6.0m 幅員 2.5m
石工:松尾勝次郎、光武初次郎 服部泰吾氏寄付
平成11年に河川改修で現在のような形になったようだ。橋の向うは石垣が組まれて埋められている姿は今一つ。
商工会議所内の明治初期の石倉を改造してつくられた有田陶磁美術館の右手から、細い道をはいると、路地にトンバイ塀がみえる。解体した登り窯のレンガや窯道具を塀に利用したもので、このコースでは随所にみられ、独特の雰囲気をかもしだしている。
このコース上に3つの石造アーチ橋と出会える。
写真 2 第 117 番 三空庵前の橋 有田町上幸平1丁目
大正年間と思われる 長さ 約6.0m 幅員 約1.5m(2.0mに拡幅)
同上のトンバイ塀通り。このコース上の2つ目の石造アーチ橋。
写真 3 第 184 番 篠原邸前の橋 有田町上幸平1丁目5から入る
年代は未確認 長さ 6.6m 幅員 2.1m
毎年のように陶器市に来てるのに、この橋は知りませんでした。
トンバイ塀通りの裏通りから入り込んだら、なんと立派な邸宅専用の石橋。なんとも贅沢なうらやましい環境。3つ目の石造アーチ橋。
写真 4 第 186 番 為 朝 橋 有田町白川
年代は未確認 長さ 6.0m 幅員 5.4m
札の辻交差点から有田ダムに入る。坂道になる手前。
為朝といえば鎮西為朝のことだろう。為朝といえば、強弓であちこちに矢を射込んでいる…(諫早の御舘山稲荷神社)。
写真 5 第 192 番 黒 岩 橋 有田町広瀬山
大正12年(1923年) 長さ 12.0m 幅員3.7m
竜門ダム下と言った方が判りやすい。伊万里から川棚に向かう県道に架かる。旧西有田町の黒岩橋は端正なアーチを見せる。
橋の上流部には水路と集水施設がある。現在はコンクリートで補強されているが、もともとは石組の水槽で在ったそうだ。水の利用と石造技術がマッチした西有田の風景を楽しんだ。
なお、最後の写真は、JR佐世保線の珍しい「有田2連橋梁」。国道35号線桑古場交差点近くで見られる。