ラクウショウ(落羽松:ヌマスギ)の気根  長崎県民の森

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ラクウショウ(落羽松:ヌマスギ)の気根  長崎県民の森

足元注意!。長崎市神浦の「長崎県民の森」は、バイクツーリングが多い。駐車場は暴走行為をさせないよう、車駐車枠の突起が大きく、うっかりしているとつまづいて転ぶ。
東ゲートから清流の森みどりの池へ下る沢筋の道に、写真のとおり地面から何か根っこが数多く頭を出している。あたりに中木が生えて、「すぎ科 ぬますぎ」の樹木プレートが付けられている。この一帯も、足元にしっかり気をつけて歩かなければ転ぶ。この根はなにか。

「ラクウショウ」(落羽松)という名のスギ科の樹木が、一名「ヌマスギ」と呼ばれる。水に浸ることの多い所で育つには、膝を曲げたような気根を出し、地表からの呼吸と養分吸収をする。「呼吸根」または「膝根」(しっこん)ともいう気根の一種。県立諫早総合運動公園入口近く教材園にもラクウショウが植えられ、大木となっている。
大阪市長居植物園ブログに、次のような説明があった。

地面から根っこがニョキリ…?!  2008-01-26 Sat 07:00

植物の根っこは、通常自分の体を支え、また地中の養分や水分を吸収するために地中にあるものがほとんどです。しかし、地中に飛び出した特殊な根っこを持つ植物もあります。例えば、海岸の柔らかい土壌に根を張る「マングローブ」という木は、幹の途中から根が生え地面に降りてきて幹を支える役割を果たしています。これを”支柱根”と呼んでいます。

また、湿地や川辺の水に浸りやすい場所(地中部の酸素が少ない環境)で生育するために、地表に”呼吸根(気根の一種)”と呼ぶ根を出し酸素や養分を吸収している植物もあります。長居植物園には、この珍しい根っこ(気根)を出す植物があります。
「ラクウショウ(落羽松)」という名の植物で、一名「ヌマスギ」とも呼ばれています。学名:Taxodium distichum(スギ科ヌマスギ属)

北アメリカが原産で、流れのある湿地帯や川岸の湿った所に生育しており、一年のうち数か月間は水につかる環境と言われています。大池内で水に漬かり易いために気根がよく発達しています。根の一部が、地上にまるでタケノコのようにニョキニョキと立ち上がり必要な空気を取り入れています。乾燥地では気根を出さずに生長するようです。

植物園の正面玄関を入った両側に列状に植わっているのが「ラクウショウ」です。ここでも小さな気根を見ることができますが、大池のレストハウス南側にある「ラクウショウ」の大木の根元の周りには見事な気根を観察することができます。
植物の生きる知恵、不思議な生態をジックリと観察してください。(園長&スタッフ)