国崎半島のハマビワ 雲仙市南串山町丙
国崎半島は雲仙市南串山町にあり、周囲約11kmの橘湾に突き出た小半島。県立自然公園に指定されている。国道251号線赤間バス停などから案内標識により入る。突端の高台まで車で約5分。海岸には歩いて急な坂段を下る。
海岸の波打ち際にハマビワがハマユウとともにきれいに群生していた。同氏の撮影はここではないが、Otoji.K氏HP「長崎の樹木」の中の樹木名説明は次のとおり。
ハマビワ(浜枇杷) クスノキ科ハマビワ属 常緑高木 雌雄異株
葉は枝先に集まって互生。7〜15cmの狭長楕円形で厚く革質。葉裏と葉柄には褐色の軟毛が多い。10〜11月、黄白色の花を散形状に咲かす。花披片は6個。果実は楕円形で、翌年の春〜初夏に碧紫色に熟する。
本州(中国地方西部)、四国、九州に自生。花は9月。果実は1月。
岡山理科大学植物生態研究室(波田研)HPの植物雑学辞典は次のとおり。
ハマビワ Litsea japonica (クスノキ科 ハマビワ属)
ハマビワは本州西部以西の海岸に生育する常緑の低木。葉は大きくて長さは15cmほど、厚くて裏面には毛が密生している。葉がビワに似ており、海岸に生育しているのでハマビワの名がついた、ということになっているが、きょ歯がないことや、厚ぼったい点などビワとはかなり違った質感の葉である。
クスノキ科の植物であるが、そのイメージはない。同属の植物にはカゴノキがあるが、これとも共通点があるようには見えない。海岸という特殊な立地に対応したためなのであろう。