大浦のイチョウ 名護市大浦
名護市教育委員会社会教育課「なごわらびーネット なごしキッズサイト」による説明は、次のとおり。名護市の南東部、国道329号の二見北交差点から分岐、国道331号により大浦まで行く。大浦橋を渡った先の公園に「大浦のイチョウ」があった。
■ 大浦のイチョウ
市指定天然記念物
指定年月日 平成18年2月15日
イチョウはイチョウ科の落葉樹(らくようじゅ)で、葉は扇形(おおぎがた)をしていて秋になると美しく黄色に変化(へんか)し、冬に落葉します。また、秋になると黄色い実をつけますが、これは「ぎんなん」といって食べることができます。
大浦のイチョウは明治35年8月から大正3年3月までの12年間、久志の尋常(じんじょう)高等小学校で校長をしていた志々目新太郎(ししめしんたろう)氏が、当時の久志村の収入役(しゅうにゅうやく)をしていた比嘉浩(ひがひろし)氏と親交(しんこう)を深め、その記念として、沖縄ではめずらしいイチョウを出身地の鹿児島県喜入村(かごしまけん、きいれむら、現在の鹿児島市)から3本持って来て植えたといわれています。
太平洋戦争のころまでは2本が残っていましたが、そのうちの1本も戦後になってかれてしまいました。たった1本残ったこの木も、戦争中には幹(みき)の上の部分を焼き失ってしまいましたが、奇跡的(きせきてき)に生育(せいいく)を続けて現在の姿(すがた)になりました。高さは13m、胸(むね)の高さでの周囲は約1.9m、樹齢は93年ぐらいだといわれています。沖縄県では他にはない巨木(きょぼく)で、区民から親しまれ大切にされている樹木です。