烏兎(うと)神社のスギ 雲仙市国見町神代庚
雲仙グリーン道路で国見町まで行き、そば幸の交差点から右へ狸山まで上がる。ここから右へ県道58号線を土黒西川の泥渕橋まで戻り、小店から左の川沿い車道へ入りこの道をつめると約10分ほどで烏兎(うと)神社に着く。このあたりは西河内といい、鳥甲山の中腹となる。平成新山は冠雪していた。
現地説明板は次のとおり。
町指定天然記念物 烏兎神社境内のスギ
烏兎神社(俗称「お天さん」)社殿の周囲は、神樹大杉をはじめ古い樹木が繁茂し、昼間も薄暗い神域であった。
口伝えによると、元和年間(一六二〇年頃)時の社掌岑権之太夫によって、神木を摩利支天本殿奥の院両側に各一本を植樹したといわれ、その他三本は、寛政年間(一七九五年頃)七代目の社掌によって植樹されたと伝えられている。
また、島原藩の藩船慶福丸はここの杉の大木でつくられたもので、藩主からお礼として、「一つ扇の紋の幕」と「同紋の燈籠一対」が奉納されたといわれている。
現在残されている大杉は、大きいもので幹周り六・三メートル、樹高四十二メートル程である。
国見町教育委員会 平成十二年二月