掛橋坂の石畳 姶良市蒲生町・北〜西浦
サイト「近世以前の土木・産業遺産」鹿児島県リストによるデータは、次のとおり。県道42号により蒲生の大クスまで行き、薩摩川内市方面へさらに進む。県道211号の分岐を過ぎると、北橋の先に蒲生町城下の標識があり、しばらく行った右斜めに入る道がある。
この道を登って行くと、掛橋坂駐車場が新設工事中であり、やがて車道終点に着く。掛橋坂の標柱がある山道へ入ると、勾配を増した石畳と石段の道となり、西浦の峠まで続く。峠手前、壁面に残る当時のノミ穴がどれかわからなかった。
掛橋坂の石畳 かけはし
姶良市 蒲生町・北〜西浦 石畳・石段 長337m 寛政8(1796)以前 市史跡 市教委 保存状態良好 切石を敷き詰めた石畳と、地山の石を削った石段とからなる/年貢米を運ぶのに使われた 1 B
姶良市HPの観光・体験施設による説明は、次のとおり。
掛 橋 坂
掛橋坂は、蒲生町北と西浦を結ぶ峠に見つかった石畳道。現在の県道川内・加治木線が明治時代に開通する前の旧道で、江戸時代には藺牟田・祁答院方面と蒲生を結ぶ地方街道として利用されていたと考えられます。
掛橋坂が開通した時期ははっきりしませんが、道筋には寛政8年(1796)の庚申供養碑や明和9年(1772)の馬頭観音碑があることから、遅くともこの頃までには石畳道が完成していたと考えられます。また、石畳や石段の造り方が、大口筋白銀坂・龍門司坂(国史跡)に共通していることも、この道が江戸時代に整備された街道であることを示しています。
所在地 姶良市蒲生町北1006