一倉の製鉄炉・跡 鹿児島市喜入一倉町
サイト「近世以前の土木・産業遺産」鹿児島県リストによるデータは、次のとおり。鹿児島市の南部、喜入一倉町の県道232号沿いに「鹿児島市観光農事公園 グリーンファーム」がある。
製鉄遺跡は、管理棟の南西側下の谷間に所在図のとおりあったが、案内標識が倒れ場所がわかりにくいから、管理棟で聞くこと。水路跡などは雨が降るし、ヤブで降りられなかった。
一倉の製鉄炉・跡 ひとくら
鹿児島市 (喜入)上茶筅松製鉄遺跡の一部 製鉄炉(1基) 石組: 長6m,幅1.8m,高1.4m 江戸末期〜明治初期 市教委/南九州市教育委員会 製鉄炉が遺構として残存(かなり崩ている) 南九州特有の石組の竪形製鉄炉(中近世の韓国の製鉄遺構と類似している、ふいごを使わず水車を用いる点が韓国とは異なる) 3 C
かごしまデジタルミュージアムによる説明は、次のとおり。
資料名:一倉の製鉄炉跡 ひとくらのせいてつろあと
分類:文化財−史跡等
制作年:江戸
地域:喜入方面
所管:国土交通省
解説:
「喜入の森」の南側の2号遊歩道から入った傾斜面に、江戸時代末期から明治初期とみられる溶鉱炉跡の切石の石組みが残されている。周辺には、炭焼きの窯跡や鞴用水車のための水路跡、金池の跡もあり、谷間には多量の鉄滓が堆積している。これは一貫した精錬施設であり、近世の喜入の産業を知るうえで貴重な遺構である。なお、藩政時代からの喜入の海岸は、たたら製鉄のための優良な砂鉄の供給源であった。