野出越えの石畳道  熊本市西区河内町野出 ( 熊本県 )

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野出越えの石畳道  熊本市西区河内町野出

金峰山の麓、県道1号熊本玉名線の追分バス停西側にある「草枕の道 野出越えの石畳道」。HP「旧街道を歩く」石畳道を歩くによる説明は、次のとおり。

漱石が歩いた石畳道

山路を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。
住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。
人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣にちらちらする唯の人である。唯の人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行く許ばかりだ。人でなしの国は人の世よりも猶なお住みにくかろう。

夏目漱石「草枕」の冒頭である。熊本市内から金峰山山麓を越えて天水温泉への旅を描いたものである。
漱石が歩いた道には石畳があり、「鳥越の茶屋跡」の手前の鎌研坂(かまとぎざか)と「野出の茶屋跡」の手前の野出越えに残っている。

■鎌研坂の石畳道
鎌研坂の石畳は自然石がまばらに敷かれている。
鎌研坂の登り口にある石碑。
鎌研坂を登り切って、道路を渡った所にある鎌研坂公園の漱石句碑。
木瓜(ぼけ)咲くや漱石拙(せつ)を守るべく
鎌研坂の登り口付近から見た熊本市内。阿蘇の山並みが見える。

■野出越えの石畳道
県道の追分バス停の西。右手に漱石「草枕」ハイキングコースの標識が出ている。
県道からの入口。
石畳道入口の漱石句碑。家を出て師走の雨に合羽哉
杉林、竹林、そしてみかん畑の中を行く。

天明(1785年頃)の銘がある地蔵を漱石も見ただろうか。
石畳道の出口付近。みかんの収穫は終わっていた。