旧三潴銀行本店 大川市向島
大川市HPの「市指定文化財」による説明は、次のとおり。国道208号大川橋交差点から西南に県道767号へ入るとすぐ。現在、三潴銀行記念館、歴史上の貨幣を約3,000点展示する貨幣博物館として公開されている。
大川市指定文化財 旧三潴銀行本店
100年の時を刻み、筑後川の雄大な流れを見渡している 明治時代の銀行「旧三潴銀行本店」
今、新たな息吹が吹き込まれ、大川のシンボルとしてよみがえる
文化財及び員数
旧三潴銀行本店 一棟
所在地 大川市大字向島2367
所有者 株式会社 MIZUMA
構 造 煉瓦造モルタル塗り
階 数 2階建(内部吹き抜け)
建築面積 180㎡
指定年月日 平成3年9月19日
建物紹介
この建物は、明治42年(1909年)10月に煉瓦造2階建、建坪54坪、延べ床76坪の明治洋風建築「三潴銀行」として建築されました。設計者及び施工者については不明ですが、棟梁は福岡県指定文化財「旧清力酒造株式会社事務所」(現在の大川市立清力美術館)を建てた中古賀の名工筬島傳太郎、石工は上方から呼んだといわれています。
明治時代の洋風建築が次第に姿を消している今日、建築史上極めて価値の高いこの建築物は、平成3年9月
19日に大川市文化財に指定されました。
現在の所有者である株式会社MIZUMAが事業主体となり、建築後100年が経過する平成21年3月から同年9月にかけて、広く市民に開かれた文化遺産として保存活用を図るため文化財の保存修復工事が実施され、同年10月より「三潴銀行記念館」として開館、隣接建物も展示場としてリニューアルされ九州貨幣博物館として一般公開されています。
この建物の構造は、一見、鉄筋コンクリート造のように見えますが煉瓦造です。外壁は、煉瓦壁の表面を塗下地とするモルタル塗で彫込み水平目地をつけた石造りを模した人造石左官仕上げ、下層部の腰壁には横長矩形の徳山産御影石が積まれています。
屋根は、矩(45度)勾配をつけたマンサード屋根(腰折れ屋根)で、6箇所のドーマー窓、3本の煉瓦造モルタル塗の煙突がバランスよくついています。葺き材は、現在はコロニアル葺きですが、創建当初は天然スレート板(石板)魚鱗葺きで四隅の稜線部等は銅板葺きになっていました。…