下城の滝  小国町下城

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下城の滝  小国町下城

熊本県HPの地域発 ふるさとの自然と文化による説明は、次のとおり。1枚目が「下城の滝」。
2枚目以降の写真は、上流の滝と滝上展望所までの遊歩道からの景色。滝壺までの遊歩道は、崩壊し通行禁止となっていた。

下城の滝  

所在地  阿蘇郡小国町下城
解説   谷を埋めた火砕流堆積物にかかる雄大な滝

■阿蘇−4火砕流堆積物

約9万年前に噴出した阿蘇−4火砕流堆積物は阿蘇カルデラ北方の丘陵地斜面や台地表面を広く覆い、小国町や南小国町に広く分布します。阿蘇火砕流としては最大規模の噴出であった阿蘇−4火砕流堆積物は岩相が著しく変化します。一般的に非溶結の軽石流堆積物として観察されることが多いのですが、低地では、弱〜強溶結の溶結凝灰岩として谷を埋めています。この谷が再び浸食され、見事な柱状節理を見ることができる場所もあります。
阿蘇−4火砕流堆積物の特徴としては、少量の角閃石を斑晶として含むことで他の阿蘇火砕流堆積物と容易に識別できます。堆積物の厚さは、噴出時の地形に影響されるため一定していませんが、最大で200mに達すると考えられています。

■谷を埋めた阿蘇−4火砕流堆積物にかかる下城の滝

阿蘇郡小国町宮原の約3km北方の下城本村の樅木川に「下城の滝」はかかっています。落差約30m、幅5mで豪快な流れが特徴的な滝です。「下城の滝」は、滝と滝崖をつないでみると、全体的に半円形の形をしています。この滝もカルデラ縁の北側で広く谷を埋めて分布している阿蘇−4火砕流堆積物を浸食してかかっています。滝崖には強溶結した火砕流堆積物が冷却するときの名残を残す柱状節理が発達していて雄大な景観を呈します。
このほか小国地方には小国七滝と言われるように数多くの滝がありますが、強溶結の阿蘇−1火砕流堆積物にかかる「はん田滝」以外は、ほとんど谷を埋めて溶結している阿蘇−4火砕流堆積物を浸食してかかっています。
「下城の滝」を見るときは、国道212号を小国町中心の宮原から3.5kmほど北上します。そこで、樅木川にかかる本村橋を過ぎた後、右折して約500mほど行くと、右手に滝を見下ろす展望台が
あります。近くにある「下城の大イチョウ」の黄葉の時期には、ライトアップされます。