「ゆうこう」の木2本、岬木場で見つかる  長崎市脇岬町

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「ゆうこう」の木2本、岬木場で見つかる  長崎市脇岬町

1本は、1月2日「みさき道」初歩きのとき、岬木場のサイクリング道路終点手前約200mほど地点で、左下の畑石垣のところで見かけた。「ゆうこう」のようだと説明しながら通り過ぎたが、後ろを来たN氏夫妻も気付き、ガードレール下にわざわざ降り、実を3個拾ってきていた。
サイクリング道路終点でトイレ休憩のとき、徳道でMさんが拾った「ゆうこう」と比べると、まったく同じ種類の実だった。

世界のスローフードに認定された柑橘類の新種「ゆうこう」は、友人川上氏が10年ほど前、土井首で発見のきっかけを作った。長崎県内のほか、全国の分布状況をも調査している。
最近、発見が長く途絶えていたので、私が連絡すると喜んで、きょう2人で現地確認した。
「ゆうこう」の木に間違いなかった。幹囲70cm、樹高7mほど。長崎半島の最南端で見つかった木となった。川上氏は長崎を主に全国で130本以上、生育を確認している。

あと1本は、そこから県道34号を川原方向へ行く。川原木場との中間くらい、県道が大カーブする内側にある。木場長平農道登り口あたり。作業小屋奥の雑木中に見える。
私は以前からこの木は知っていたが、川上氏の分布リストにまだ載ってなかったので、案内した。今年は多く実がなり、わかりやすかった。幹囲82cm、樹高10mほど。畑主に聞くと、正月の注連飾りのため、近所の家から実をもらいに来る木だそうである。

「ゆうこう」は、これからだんだんと実の黄色が鮮やかとなり、見つけやすい。八朔などと比べると実はやや小さく、テニスボール大の丸形。葉は大ぶりで濃い。
一番わかりやすいのは、ヘタの部分。同じ大きさくらいのユズと比べると、ヘタに小さな花びらのような広がりがあり、上面の皮が十字のように角ばった部分ができてくる。
これはあくまで私の表面上の観察。川上氏から了解をもらったことではない。

「ゆうこう」は、ユズとザボンが自然交配してできた柑橘類と言われる。果汁の酸味は薄く、あっさりして飲みやすいと言う一方、薬味として利用するには、物足りないと言う人もいる。
中性脂肪を下げるなど、健康面で有効な成分を多く含み、今、実証研究と加工商品化が進んでいる。