長崎の古写真考 目録番号: 669 老夫婦(1) ほか

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

長崎の幕末・明治期古写真考 目録番号: 669 老夫婦(1) ほか

HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。

目録番号: 669 老夫婦(1)
〔画像解説〕
白髪に髭を生やした夫と白髪の妻。人生の年輪を感じさせる目が輝いている。

目録番号:2375 老夫婦の肖像

■ 確認結果

目録番号: 669「老夫婦(1)」は、アルバムD「伝上野彦馬作品集」からの写真(整理番号15−9)。〔撮影者:上野彦馬〕であるかは、調査中のよう。
目録番号:2375「老夫婦の肖像」は、その参考資料の写真として掲げられている小川一馬撮影の「明治の老夫婦」。〔撮影者:小川一馬〕である。

長崎大学古写真研究会「古写真研究 第1号」1994年4月発行105〜107頁に掲載されている。同解説は次のとおり。
…このうち、「老夫婦」(15−9)は、幕末・明治にかけて変貌する時代世相を見てきた眼の輝きを見事に写し撮った、すばらしい写真といえよう(写真8)。これは小川一馬が父母を撮ったあの有名な「明治の老夫婦」に匹敵する傑作だといえよう(注2・写真9)

注2 斎藤多喜夫「横浜写真小史ーF.ベアトと下岡蓮杖を中心にー」(『F.ベアト幕末日本写真集』横浜開港資料館 1987年刊)ほか。