長崎外の古写真考 目録番号: 381 東京の町並み(1)

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長崎外の幕末・明治期古写真考 目録番号: 381 東京の町並み(1)

HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。長崎以外の気付いた作品も取り上げる。

目録番号: 381 東京の町並み(1)
〔画像解説〕
川向うに 「江口商店」 の看板が見える。 手前の洋風の建物には目印が見えない。

■ 確認結果

目録番号: 381「東京の町並み(1)」は、東京の「新橋」である。橋向こうは金春通りの花街。客待ちの人力車が並ぶ。撮影年代は、明治15年前後のよう。
長崎大学データベースで、以前は「超高精細画像」を見ると、詳しい画像解説があった。それがどうした事情か、最近のシステムでは「ボードインコレクション」以外、全部省かれ困っている。

石黒敬章氏著「続 幕末・明治のおもしろ写真」平凡社1998年初版第1刷142〜147頁によると、著者が次のとおり撮影場所を比定し、「新橋」と発見された経過が記されている。

「新橋」である根拠
①橋に擬宝珠があること。
②光線の具合が合っていること。
③橋向こうの建物が似ていること。
④帝国ホテルの場所(距離と角度)が合っていること。
⑤時計塔は小林時計店本店だったこと。