長崎外の古写真考 目録番号:2231 遊 郭(1)

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長崎外の幕末・明治期古写真考 目録番号:2231 遊 郭(1)

HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。長崎以外の気付いた作品も取り上げる。

目録番号:2231 遊 郭(1)

目録番号:1845 高島町新風楼(1)
[画像解説]
横浜の遊郭、新風楼の建物と女性達を撮影した写真である。

目録番号:2742 高島町新風楼(3)
[画像解説]
明治5年(1872)以来高島町にあった新風楼は、同15年(1882)を限りに真金町・永楽町への移転が決定すると、神奈川七軒町にも進出、外国人専門の妓楼を開設した。規模の広大さと自家発電による照明で知られ、関東大震災まで存続した。

■ 確認結果

目録番号:2231「遊 郭(1)」は、建物の造りから次に掲げた目録番号:1845「高島町新風楼(1)」と、目録番号:2742「高島町新風楼(3)」のとおり、横浜の高島町にあった遊郭「神風楼」であろう。
遊郭名は、「新風楼」は誤りで、正しくは「神風楼」であろう。山口県立山口博物館の所蔵資料に「横浜高嶋町神風楼之図」がある。
「新風楼」と解説文に出てくる作品は、他に数点見られる。

なお、2枚目の目録番号:1845「高島町新風楼(1)」は、同じ写真が米国セイラム・ピーボディー博物館所蔵「モース・コレクション/写真編 百年前の日本」小学館2005年刊173頁に「269 横浜・遊郭神風楼 ca.1900 神奈川」として掲載がある。
撮影年代は「1900年頃」となっている。