妙覚寺のボダイジュは、若木も育だたなかった  多久市南多久町桐野

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妙覚寺のボダイジュは、若木も育だたなかった  多久市南多久町桐野

多久市へ行くついでを調べていたら、佐賀植物友の会のHP「佐賀の植物と自然  good site 2001.5選定 佐賀県の天然記念物」の中に、次の記録を見つけた。
「NO 22 妙覚寺のボダイジュ 多久市南多久町 県指定  S62年 幹周470cm 樹高20m  樹齢800年」
しかし、「妙覚寺のボダイジュ」は、もう佐賀県HPや「さが名木100選」に表われない。
HPの寺関係を探すと、次のとおり記していた。

「小城・多久周辺 天平13年(741)聖武天皇の勅願による行基の開基という伝承がある桐野山妙覚寺には、西行が「旅寝」した折りの句が伝えられている。
妙覚寺にある菩提樹は,高さが20m、枝の広がりが15m、そしてなんと推定樹齢は1000年以上といわれている。菩提樹はクワ科の常緑高木。空に向かってそびえているその姿は,時の流れようともかわらない」(西行ゆかりの地HP)

「境内に樹齢1000年ともいわれる菩提樹(現在治療中)があります。数年前久留米善導寺の実で育った苗木、3本を植樹、いつの日か昔のように実が結ばれるのを楽しみにしています」 (天台宗九州西教区HP<安西>)

名木も治療したが枯れ果て、県指定は取り消されたと思われた。若木が植樹されているようなので、訪ねてみたが寺の人は不在だった。
寺下の畑の人に聞くと、名木は十三仏の奥の方で石段を登ったところ。そこは珍しい「刻像青面金剛石祠」(多久市重要文化財)の、もう一段奥の石祠真後ろの山の斜面である。雑草が生い茂り、切株跡はまったくわからなかった。
根元から8本ほどの幹に分かれ、幹回りはそれこそ太かった。若木もここに植えられたたが、老木の苗とあって樹勢なく育だたなかったらしい。

代りに寺の反対山斜面、公民館先から奥の路地に入った民家の裏側に「皇塔」(おおかみのとう)という寺との関連史跡があり、劣らぬボダイジュがあると教えてもらった。ここも不思議な一角で、かなりの古木であるボダイジュが茂っていた。
名木には対面できなかったが、古刹と史跡をゆっくり見学できた。
場所は、多久聖廟入口となる「市民病院前」交差点から県道25号線を小城の方へ向う。南部小学校先のJA多久グリーンセンター前からまっすぐ山手へ上がった桐野集落に寺はある。古びた仁王門が迎える。

福岡県側の五ヶ山ダム建設のため伐られようとしている福岡との県境、東脊振の「小川内のスギ」も早く行って確かめる必要があるが、遠すぎてなかなかここは行ききれずにいる。