川原大池樹林  長崎市宮崎町

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川原大池樹林  長崎市宮崎町

川原大池は海跡湖で、周囲はおよそ2Km。水深は深いところで7.5mもあり、池水は多少塩分を含んでいる。すぐ隣には川原海水浴場があり、広く知られている。
池の周囲の樹林に貴重な植物が見られ、県指定天然記念物として樹林が保護されている。現地説明板は次のとおり。

長崎県指定天然記念物  川原大池樹林   指定年月日 昭和五十三年八月二十一日

樹林にはクス、ハマボウ、ハマナツメ、シマエンジュ、ホルトノキ、イヌビワ、カカツガユなどが茂り、水辺にはヒメガマ、アンペライ、テツホシダなど草木がみられる。中でも珍しいのは、ハマナツメ、オオクグ、テツホシダで、最も貴重なのはハマナツメである。
ハマナツメはクロウメモドキ科の落葉低木で、葉には耗葉の変化した鋭いトゲがある。中国南部、台湾、日本では琉球、九州、東海地方に稀に分布する亜熱帯性の樹木で、本県では五島富江の和島にあり、川原は九州西岸における分布の北限に当たる。
これらの貴重な植物を保護するため、樹林として指定する。
昭和五十四年十月 長崎県教育委員会 長崎市教育委員会