円形分水工・通潤用水取入口 山都町小笹
現地説明板は、次のとおり。国道218号山都町野尻の聖橋から、県道141号により笹原川沿いにしばらく遡ると案内標識がある。
円形分水 上益城郡山都町小笹
この円形分水は、通潤土地改良区笹原土地改良区が取入口や用水路の改良工事に当り、水田の受益面積割により、用水の分水を行うため、昭和31年に作られたものです。
また、通潤用水の取入口はこの地点より200m上流で、笹原川亀磧はこの下方にあり、町指定文化財になっています。
環境庁・熊本県
円形分水工のしくみとはたらき
円形分水は笹原川の水を野尻、笹原地区と白糸台地に送る分水装置です。1958(昭和31年)、現代土木工学によって矢部町大字小笹に完成しました。送る水の割合を水田の面積に応じて配分するよう工夫されています。
円形分水は内円筒と外円筒からできていて、内円筒の直径は6.3m、底の中心に1.5mの水のわきだし口があります。内円筒と外円筒の間は水槽になっており、水田面積に応じた比率(7:3)で仕切られています。内円筒のわきだし口からわきだした水は、内円筒からあふれ、内円筒と外円筒の間の仕切りにより、円周の外周の長さに応じて公平に配分され水槽にたまり、それぞれの水路に流れていきます。
毎分約1.2立米の水がわき出しています。