風頭山の石切り場跡  長崎市風頭町 ( 長崎県 )

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風頭山の石切り場跡  長崎市風頭町

長崎の江戸時代の主な石切り場跡、風頭山・城の古址・豊前坊の3箇所を訪ねた。まず、風頭山の現況。
風頭山の石切り場跡は、風頭町の風頭公園内展望台の西と北側に残る。布袋厚著「長崎石物語 石が語る長崎の生いたち」長崎文献社2005年刊の102〜104頁による説明は、次のとおり。

風頭山の石切り場跡—坂本龍馬も歩いた溶岩の山

江戸時代の長崎で最大の石材産地は風頭山(かざがしらやま)である。現在、石切り場のあとは公園となっていて、その全容をかんたんにみることができる。風頭山は寺町の背後にある標高百五十二メートルの丘…
公園の園路を200メートルほど歩くと、左に「坂本龍馬の像」や展望台がみえてくる。それらのまわりにある一段低いところが石切り場のあとである。まわりをかこむように切り立った岩肌が露出しており、展望台の下には、石を割るときにクサビを打ちこんだあとのくぼみがのこっている。とくに運動広場から上る階段の近くにはたくさんみられる。
崖からみると、数十センチメートルの間隔で、たて方向に割れ目がはいっているのがわかる。しかし、水平方向の割れ目はあまりないので、長い柱状の石がとれるのである。岩肌には、ところどころ、直径数センチメートルほどのまるいかたまりがはいっていて、眼鏡橋などの石材と同じものであることがわかる。
風頭山は厚さが百メートル以上もある溶岩でできており、市街地付近の溶岩としては最大規模である。…