鹿児島県のソテツ自生地  指宿市山川町 竹山

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鹿児島県のソテツ自生地  指宿市山川町 竹山

鹿児島県教育委員会HP「鹿児島県の文化財」による説明は、次のとおり。写真は、指宿市山川町の竹山で撮影したソテツ自生地。

鹿児島県のソテツ自生地
【所在地】指宿市山川町,南さつま市坊津町,肝属郡南大隅町・肝付町
【種 別】国指定特別天然記念物
【指定年月日】昭和 27 年3月 29 日(国指定天然記念物 大正 12 年3月7日)

ソテツ科は世界に9属約 100 種類あり,そのほとんどが熱帯や亜熱帯地域に自生する植物である。そのうちのソテツ1種類だけが日本の南端にまで分布しており,八重山諸島,沖縄諸島,奄美群島から九州の南端までの地域に限られる。
県本土では,鹿児島湾入口の両側にあたる薩摩半島側の山川,坊津,大隅半島側の佐多,内之浦の4町に自生が認められ,自生の北限地として天然記念物に指定されている。いずれもやや乾いた原野の岩石の間に生え,特に山川町の竹山や佐多岬などでは,海岸近くの絶壁に生育している。
ソテツはイチョウとともに裸子植物(マツやスギの仲間)に属するが,雌株と雄株があり,花は単性花で花被をもたない。さらにこの両種の雄性配偶子は,被子植物や他の裸子植物と異なり精子をつくるのが特徴である。ソテツの精子は,鹿児島県立博物館に現存する株を材料にして,池野成一郎によって発見された。
本県の奄美地方では,昔からソテツの実や幹のでんぷんを採取して,あく抜きをした後,ソテツ味噌を造ったりして食用に利用してきた。