内之浦宇宙空間観測所(2 宇宙科学資料館分) 肝付町南方
ウィキペディアフリー百科事典による説明は、次のとおり。(2)は、主な施設の「宇宙科学資料館」展示品を掲げる。
内之浦宇宙空間観測所
内之浦宇宙空間観測所(うちのうらうちゅうくうかんかんそくしょ、Uchinoura Space Center 、略称USC)は、日本の宇宙空間観測施設・ロケット打ち上げ施設である。世界でも珍しい山地に立つロケット発射場である。
2007年にDOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築に選ばれた。
主な概要
内之浦宇宙空間観測所は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の施設の一つで、科学観測用衛星の打ち上げと追跡・管制を行っている。日本国内のロケット打ち上げ施設としては種子島宇宙センターと並ぶ存在である。立地条件が、市街地から離れ、物資輸送が便利で、東側が開け、国内で地表の自転速度が速い地域ということで、種子島とともに選ばれた。
前身は文部省宇宙科学研究所(ISAS)付属の鹿児島宇宙空間観測所で、JAXA統合後に現在の名称に改められた。秋田ロケット実験場に続く日本で2番目のロケット打ち上げ施設として1962年に起工され、1963年12月9日に開所された。旧名称の英略はKSCでケネディ宇宙センターと同じであった。しかし、命名はこちらの方が先であるという経緯もあり、かつては元祖KSCを名乗っていた。
日本最初の人工衛星である「おおすみ」(内之浦のある大隅半島にちなんで名づけられた)の打ち上げなど、ISASが独自に開発した固体燃料ロケットであるカッパ、ラムダ、ミューなどを用いての宇宙観測や技術試験、天文観測衛星・惑星探査機の打ち上げ、また、それらの追跡・管制を行っている。
内之浦では大型ロケットの打ち上げとしては世界的に珍しい傾斜発射を行うことを特徴としていた。これは、ロケットを早く海上に放出することで、万一事故が発生した場合の被害を少なくするためである。この傾斜発射台はイプシロンロケットでは不要な為、通常の垂直発射台に改造された。
主なロケット打ち上げ実績
・カッパロケット – K-8, K-9M, K-10 他 全100機以上
・ラムダロケット – L-2, L-3, L-4S, 他 全25機
・ミューロケット – M-4S, M-3SII, M-V 他 全32機
・イプシロンロケット – 1機
・観測ロケット等の多種多様な小型ロケット 全200機以上
計約400機が打ち上げられている。
主な施設
・Mセンター(ミューセンター)
・KSセンター
・打ち上げ管制センター
・レーダーセンター
・テレメーターセンター
・10メートルアンテナ
・20メートルアンテナ
・34メートルアンテナ
・宇宙科学資料館
ロケットや科学衛星、科学機器のモデルなどが展示されている。開館時間 08:30〜16:30、原則として年中無休、入館料無料。
所在地
鹿児島県肝属郡肝付町南方1791-13 三州自動車内之浦バス停からタクシーで約5分