長崎外の幕末・明治期古写真考 目録番号:2792 伊勢佐木町の劇場街(5) ほか
HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。長崎以外の気付いた作品も取り上げる。
目録番号:2792 伊勢佐木町の劇場街(5)
[画像解説]
伊勢佐木町から賑町にかけては、明治10年代から芝居小屋や茶屋・料理屋が集中する繁華街として発展した。写真は明治32(1899)年の大火で焼失する以前の賑わいを写したもの。明治20年代の松ヶ枝町(現伊勢佐木町2丁目)界隈、勇座の前辺り。
目録番号:1667 伊勢佐木町の劇場街(1)
[画像解説]
伊勢佐木町の劇場街である。明治10年(1877)代半ば頃から芝居小屋が立ち並び、歓楽街へと発展した。
■ 確認結果
目録番号:2792「伊勢佐木町の劇場街(5)」は、次の目録番号:1667「伊勢佐木町の劇場街(1)」と同じ写真であろう。撮影者は「日下部金兵衛」か。
この項は、目録番号:2374「芝居小屋」の記事も参照。横浜の松ヶ枝町(現伊勢佐木町2丁目)にあった「勇座」と思われる。 https://misakimichi.com/archives/2468
目録番号:2792「伊勢佐木町の劇場街(5)」は、米国セイラム・ピーボディー博物館所蔵「モースコレクション/民具編 モースの見た日本」小学館2005年刊51頁に掲載されている。同解説は次のとおり。撮影年代は、「1890年頃」となっている。
67 劇場街 ca.1890
右手の幟には、「坂東太三郎」とみえる。左手の劇場には、看板が多数掛かっているのがわかる。場所は横浜と思われる。