長崎外の幕末・明治期古写真考 目録番号:2583 石山寺から琵琶湖を望む(1) ほか
HP「長崎大学附属図書館 幕末・明治期日本古写真メタデータ・データベース」などに収録している長崎の古写真について、撮影場所などタイトルや説明文に疑問があるものを、現地へ出かけて調査するようにしている。順不同。長崎以外の気付いた作品も取り上げる。
目録番号:2583 石山寺から琵琶湖を望む(1)
〔画像解説〕
石山寺(いしやまでら)の月見亭あたりから眺める瀬田川の流れ。平安時代後期には貴族の女性らに信仰され、後には西国三十三所観音霊場の第13番札所として庶民の信仰をあつめた。特にこの場所は近江八景(おうみはっけい)の1つ石山秋月(いしやまのしゅうげつ)を表現する図像として、写真絵はがきなど、様々な構図で写真が残されている。
目録番号:2932 石山寺から琵琶湖を望む(2) (同写真 掲載略)
■ 確認結果
目録番号:2583「石山寺から琵琶湖を望む(1)」と、目録番号:2932「石山寺から琵琶湖を望む(2)」は、〔撮影者:日下部金兵衛〕ではないだろうか。
小沢健志氏編「新版 写真で見る 幕末・明治」世界文化社2000年刊88頁に、「琵琶湖 1880年代 金幣アルバム」として掲載されている。同解説は次のとおり。
琵琶湖 1880年代 金幣アルバム
石山の展望台から琵琶湖を望む。京都近郊の地の利から石山詣での人々で賑わった。