幻の「乙女橋」 自然石による石橋づくり  あえなく落下

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幻の「乙女橋」 自然石による石橋づくり  あえなく落下

佐世保市吉井町の「吉井エコツーリズムふるさとの会」(末永暢雄会長(日本の石橋を守る会会員)、15人)は「日本一の石橋のある風景」づくりに取り組んでおられます。末永会長が、地元の石橋文化を継承しようと会に提案。自然石による石橋づくりを企画され、石橋は次のとおり完成しました。
次HPで地図上吉井町をクリック。 http://5.travel-way.net/~niemon/nagasaki/nagasakihasi.html
「夢 追 橋」  佐世保市吉井町立石
橋長:2.2m  橋幅:0.75m  径間:1.2m  拱矢:55cm  環厚:25〜30cm
架設:平成22年(2010年)3月21日  棟梁:末永暢雄

長崎市にも、本河内高部貯水池のダム底に残る自然石によるアーチ式石橋は、長崎市指定有形文化財となっている。
この項は次を参照。 https://misakimichi.com/archives/405
現川焼で知られる東長崎の現川地区に、小さな自然石アーチ式石橋が少なくとも6橋あった。石橋群として長崎市指定有形文化財に指定されていたが、JR長崎本線の新線工事で2橋が消え、昭和57年(1982)7月の長崎大水害により4橋が流失、すべての石橋が消失している。
この項は次を参照。 https://misakimichi.com/archives/1433

吉井町「夢追橋」のことをにえもんさんHPで知り、私たちも石橋づくりに挑戦することとした。
場所は、長崎市平山町の八郎岳山系、千々峠(乙女峠)への登山口にある沢。大川の上流部となる。平山バス停から長崎市民農園先の林道を進み、登山道に入って約400歩。2つの小滝が合流し、滝つぼの落しを飛び石で渡るが、増水時にはやや危険である。
石橋づくりの実験のため、何よりも河原に石や間伐した材木があったことが、場所決定の理由。自宅近くでありすぐ通える。八郎岳は九州百名山の1つ。休みの日には市外の登山者や下山者が結構多い。

もとより最初から人が渡れるような強固な石橋をつくれるとは思っていない。アーチ形ができ、写真だけ写れば上出来だと考えていた。案の上、腹案(仮称)「乙女橋」は、状況写真のとおり、落下してあえなく失敗した。
近くの河原で適当な大きさと形をした石が揃わない。丸太とブルーシートでは完全なアーチができていない。径間を短くし、2回つくり直したが、バランスを崩し落下した。最も重要な要石となる石がまったく見当たらない。

末永先生の話のとおり、一番重要なことは、気力。「ま、いいだろう」では石橋は落ちる。こだわりを持ち、完璧に積み上げること。
自然石による石橋づくりの難しさを実感した。現川地区の昔の人はすばらしい。2回の失敗により私は気力喪失した。材料は現地に片付けて置いてあるので、どなたか挑戦をお願いしたい。
恥ずかしい記事となったが、にえもんさん、末永先生、そして長崎県の石橋を訪ねて〜の安元さん、見てください。
写真6以降、大石と小石との間でズレて、大石が少し落下し、アーチ形を崩し壊れかけた。