山の田(貯水池)堰堤、溢流路 佐世保市桜木町
佐世保市街の国道204号線を瀬戸越の方へ向い、西海学園高の手前、春日町交差点から右に入ると、住宅地奥の山手に山の田貯水池と浄水場がある。
HP「ポンコツ写真機 佐世保/山の田水源地は貯水率100%でこうなったぁ…」記事によると、上流すぐダム流れ込みに両岸を石垣で組んだ滝があることを今、写真で知った。ここは行きもれ。
土木学会編「日本の近代土木遺産(現存する重要な土木構造物2000選)」の中より、九州での河川、道路を主とする公共的な土木施設を紹介した社団法人九州建設弘済会HP「土木遺産 in九州」長崎県の中の説明は次のとおり。
山の田(貯水池)堰堤、溢流路 佐世保市佐世保川 〔堰堤〕
所在地・完成年等
●所在地:長崎県佐世保市 佐世保川
●完成年:1908年(明治41年)
●設計者:不明
●施工者:不明
●管理者:佐世保水道局
●文化財指定等:選奨土木遺産
施設の形式・諸元
●高さ:24.5m
●延長:310.0m
●10段以上のカスケード
●形式:アースダム
遺産の説明(社会的背景・歴史的・文化的価値など)
山の田堰堤・溢流路は、日露戦争直後、佐世保市の海軍施設の増強に伴い、水道施設の拡張が必要となり建設された堰堤と流路で、明治41年に完成しています。以来、数回の拡張工事を経て、様々な施設が設けられています。
特に、存在そのものが珍しい砂倉庫や、浮彫を多用した装飾的な(旧)量水池上屋、ゴシック風の第2配水池入口など、これらの構造物は明治期、大正期の建物の様式を残しており、意匠的な工夫が見られます。これらは、佐世保市の水需要を支えてきた施設群であり、貴重な遺産であることは言うまでもありませんが、その施設群の一部が今なお現役で活躍していることに賞賛を送りたいと思います。(出典・参考 「九州の近代土木遺産」国土交通省九州地方整備局ホームページ)
交通アクセス 西九州自動車道 佐世保みなとICから車で約10分