鬼岳火山涙山地 五島市上大津町
福江港ターミナルから鬼岳麓の海岸沿い県道165号線により鐙瀬海岸の方へ向かう。約15ほど行った鐙瀬公園入口のところに鬼岳登山道路入口があり、中腹の展望台下まで行ける。福江市街からは直接、福江空港の方へ行き登る道がある。
山頂まで登るなり、火口底まで行けばよかったが、時間がなく写真は火口跡の遠景となった。中腹の展望台から鬼岳の山腹を一周するサイクリングロードがあり、途中に火口跡に登る山道の標識があったので、これから上って火口縁から写した。
長崎県HP「長崎県の文化財」による説明は次のとおり。
鬼岳火山涙(かざんるい)産地 県指定天然記念物
指定年月日 昭和29年12月21日 所在地 福江市上大津町鬼岳 管理責任者 福江市
福江市の市街地の背後には、鬼岳(標高315m)や火ノ岳(標高314m)が、低い丸味を帯びた頂きをもってそびえ、その南東の崎山町には箕岳(標高144m)と臼岳(標高125m)の小さな高まりがある。いずれも玄武岩質の岩滓の噴出により形成された噴石丘であり、火山体の底面積に比べて大きな火口をもつので、臼状火山ともよばれる。
鬼岳はこれらの中で最大の噴石丘で、底径1.5kmに及び、山頂には北に開口した大きな火口がある。火口内には紡錘形の火山弾が散在するほか、玄武岩質の粘性の低いマグマが、噴火の際に飛散って固結した粒状の火山涙も見受けられる。火山涙には、球状のもの、引き延ばされたもの、両端がふくらんだものなど種々の形のものがあるといわれる。火山涙は、ハワイの火山の噴出物にその例が多く、「ペレーの涙」といわれている。