天草市(旧本渡市)に残るアーチ石橋 (3)
天草市(旧本渡市)に残るアーチ石橋は、6橋である。(1)は、市ノ瀬橋、施無畏橋。(2)は、志安橋、蓮河橋。(3)は、楠浦の眼鏡橋、平尾橋。
本渡市街にある国指定重要文化財の石造桁橋「祇園橋」は、別項参照。
N氏HP「石橋・眼鏡橋・太鼓橋・石造アーチ橋 熊本県の石橋」によるデータは次のとおり。
写真 5 №178 楠浦の眼鏡橋 2004.01.03
天草市楠浦町
県指定重要文化財(平成18年5月)
架設:明治11年(1878) 橋長:17.6m 橋幅:3.7m
瀬戸大橋から牛深へ向かって南下し約4km先県道278号線へ右折、820m先JAのところから市道へ左折、300m先右手に架かっています。
この眼鏡橋は、楠裏〜宮地往還を結ぶために方原川に架けられたもので、釜の迫の堀切と共に、楠浦村庄屋宗像堅個氏の遺徳を構成に伝える二大事業の一つである。
アーチ型の石橋は優美にして且つ堅牢、橋長26.3m、橋巾3.05m、明治11年6月11日から80日間で完成している。石材は下浦石で、石工も下浦の松次、打田の紋次、足場枠組大工は楠浦の和田茂七である。
宗像庄屋はこの架橋工事の25年前に前潟新田の水害を救うため、方原川下流を変える釜の迫の堀切りの大工事をなし遂げている。
即ち万延元年(1860)から元治元年(1684)まで実に5年余の歳月と延4万5千余人を使った大工事であった。削川碑は、方原川が「なきごしの海」に曲がる河畔に建てられている。
本渡市教育委員会
写真 6 №2,234 平 尾 橋 2006.12.02
天草市楠浦町 方原下
方原川
橋長:13.0m 橋幅:4.2m 環厚:39cm
(註) 楠浦の眼鏡橋の上流部にあるので、県道278号宮地岳本渡線により楠浦ダムの先まで進むと、現在、新平尾橋が工事中。この旧道に残る。