椿八幡社のクスノキ 国東市武蔵町三井寺
武蔵町の中心から両子へ通じる県道55号を1.7kmほど上り、武蔵川に架かる橋(武蔵中学校近く 55号では最初の橋)へ左折する。まもなく椿八幡社へ着く。大きなクスノキは、県道からも見える。
大分県HP「豊の国の名樹」による説明は、次のとおり。
特別保護樹木 7.椿八幡社のクスノキ
樹種名 : クスノキ
樹 齢 : 950年
樹 高 : 22m
幹 周 : 8.4m
所在地 : 武蔵町大字三井寺
所有者 : 椿八幡神社
来 歴
武蔵町大字三井寺、椿八幡社境内、楼門前の石橋を渡った北側に聳える巨樹。ご神木。県指定特別保護樹木。
当社は、武蔵郷の旧郷社。社記によると、天平元年(765)、三井の御座所峯に影行、後に現在地に奉斉したと記録されている。クスノキは、現在地に遷座したときに献納し、ご神木として育てられたものと伝えられる。遷座の年は、「椿社縁起」によれば治安三年(1023)、「椿八幡宮大縁起旧規略」によると文永四年1267)となっている。どちらかをとるかで、樹齢140年の開きができる。指定調書は、古い年代を採っている。
このクスノキは武蔵郷のシンボルとして、遷座以来氏子一同が連綿と愛育してきたところ。武蔵町の町の木にも指定され、武蔵東小学校の校歌にも、「空にそびえる大くすの」と歌われている。亭々と聳えていた樹冠も、戦後の相次ぐ台風の被害で梢頭を欠き、枝葉も透けた姿になっている。社叢にはご神木クスノキのほか、クスノキ2本、ケヤキ1本、タブノキ1本、スギ約20本が成立。目通り周囲は250ー400cm。それよりやや小さいが、珍木としてオガタマノキ1本がある。何れも人手によって移し植えられたもの。旧社屋、旧社叢は野火によって焼失したが、塀の外にあったご神木は、類焼を免れたのだと伝えられる。社殿の再建は延宝六年(1678)、現社叢はそれ以後の造営である。